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身体障害者手帳
筋痛性脳脊髄炎 / 慢性疲労症候群(ME/CFS)は中等度・重症になると症状が強く、自宅でじっとしていざるを得ず、日常生活が難しくなります。このような状況で、さらなる悪化を防ぎながら生きていくには社会的な支援が欠かせません。その大きな一歩が身体障害者手帳です。
身体障害者手帳で受けられる支援
・「肢体不自由」や「心臓」の区分で認定されると、介助サービスの利用や電動車椅子・リクライニング車椅子などの補装具支給を受けられる場合があります。
・認定は病名ではなく障害の程度によって判断されます。症状が一定以上重い患者さんは、条件を満たしています。
支援を得にくい状況
・行政担当者が制度や判定基準を十分に理解しておらず、相談時に門前払いされてしまうケースがあります。
・病名の印象だけで却下されることもあり、ME/CFSは支援につながりにくい状況が続いています。
申請するときの参考情報
厚生労働省のサイトに、医師の診断書・意見書におけるME/CFSの記入例が掲載されています。
新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)による身体障害認定について(厚生労働省,2025年4月
)
また申請時に下記の資料を添付すると、審査員が疾患を正しく理解しやすくなり、認定につながる可能性が高まります。
1、厚生労働省「慢性疲労症候群の日常生活困難度調査事業」(H26)の調査結果
(事務連絡・報告書を含む)
2、上記調査に基づく各自治体への周知通達(2015年9月)
⇒NPO法人筋痛性脳脊髄炎の会(ME/CFSの会)「患者の実態調査の最終報告書確定」より ![]()
(都道府県、政令指定都市、中核市の衛生主管部および障害保健福祉主管部へ発出されたもの)
申請書類を書いて下さる医師をお探しの患者さま
鶴巻温泉病院
(神奈川県秦野市)の澤田石 順先生より、次のような助言を頂いています。
1. 主治医から「15条指定医」宛てに、診療情報提供書を書いて頂く。
2. 診察予約する15条指定医に、事前に「1の診療情報提供書」と「下記の手引書」を確認してもらえるよう、郵送などでの事前送付を相談する。
▼ 参考資料
「慢性疲労症候群(筋痛性脳脊髄炎)・線維筋痛症患者に関する身障意見書作成(肢体不自由)の手引き」
⇒ ■慢性疲労症候群(筋痛性脳脊髄炎)[ME/CFS]、線維筋痛症(FM)、子宮頸がんワクチン関連神経免疫異常症候群(HANS)患者についての肢体不自由での身障意見書作成の手引き(澤田石先生のnoteのページにリンクします。詳しい説明やファイルが掲載されています)
一度申請して却下された患者さま
重症であっても、症状を正しく理解されず、却下されるケースが少なくありません。
手帳申請の課題
・申請書類の様式がME/CFSの実態と必ずしも合っていない。
・記入内容が十分に確認されていないことがある。
・手帳申請は医療行為ではなく法的な手続きであるため、記載内容の工夫や伝わる表現が重要になる場合がある。
再度の申請
却下された場合でも、再申請が可能です。却下通知書や不服申立への回答内容をよく確認し、
・主治医に再度相談する
・別の専門医に意見を求める
・弁護士に相談しながら主治医と連携する
など、複数の視点から手続きをすすめることで、交付につながる可能性があります。
参考:
〇きいのブログ|制度 -労災・手帳・減免
(申請の経験談など)
経済的な支援
(更新日2025-10-29)