|身体障害者手帳|申請のおおまかな流れ|診断書・意見書の作成前に確認したり、医師に共有するとよい情報|申請書類を書いて下さる医師をお探しの患者さまへ|一度申請して却下された患者さまへ|傷病手当金、障害年金、生活保護について|
身体障害者手帳
筋痛性脳脊髄炎 / 慢性疲労症候群(ME/CFS)は中等度・重症になると症状が強く、自宅での活動も大きく制限されるなど、日常生活が難しくなります。このような状況で、さらなる悪化を防ぎながら生きていくには社会的な支援が欠かせません。その大きな一歩が身体障害者手帳です。
障害者手帳の認定は病名ではなく障害の程度によって判断されます。症状が一定以上重い患者さんは、生活実態として、日常生活に大きな制限を受ける障害の状態に置かれています。しかし「行政の担当者に制度や判定基準が十分に共有されておらず、相談時に門前払いされてしまう場合」「病名の印象だけで却下されてしまう場合」「重症でも軽い等級となる場合」など、ME/CFSは支援につながりにくい状況が続き、困難に直面しています。
身体障害者手帳で受けられる支援
- 「肢体不自由」などの種別で認定されると、介助サービスの利用や、電動車椅子・リクライニング車椅子などの補装具の支給を申請できる場合があります。
- 就労に関する相談や、障害福祉サービスとしての就労支援につながりやすくなる場合があります。
申請の大まかな流れ
障害者手帳を申請する際の大まかな流れは次の通りです。
1. 主治医に相談する
・主治医に障害者手帳を申請したい意向を伝えるとともに、【申請する障害種別(肢体不自由など)の15条指定医】かどうかを確認する。
・YESの場合、2に進む。
・NOの場合、主治医にすすめ方を助言してもらう、または「申請書類を書いて下さる医師をお探しの患者さま(後述)」を確認する。
※障害者手帳の診断書・意見書を作成できる医師は、障害種別ごとの15条指定医に限られています。
※障害種別:身体障害者手帳(厚生労働省)
をご確認ください。
2. 障害者手帳の診断書・意見書の様式を取り寄せる
・お住まいの市区町村のホームページからダウンロードする、または役所の障害福祉担当の窓口で様式を受け取る。
3. 医師に障害者手帳の診断書・意見書の作成を依頼する
・依頼する前に、医師への共有資料(後述)を準備する。
4. お住まいの市区町村の障害福祉担当窓口等に申請する
5. 審査・認定を受ける
診断書・意見書の作成前に確認したり、医師に共有するとよい情報
厚生労働省の資料
1. ME/CFS、コロナ後遺症における診断書・意見書の記入例
・新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)による身体障害認定について(厚生労働省,2025年4月
)
※ご注意:診断書・意見書には、患者さん一人一人の状態をご記入頂くように、お願いします。
2. 厚生労働省「慢性疲労症候群の日常生活困難度調査事業」(H26)の調査結果(事務連絡・報告書を含む)
3. 2の調査結果に基づき、周知通達が、都道府県、政令指定都市、中核市の衛生主管部および障害保健福祉主管部に発出されたことが報告されています
(NPO法人筋痛性脳脊髄炎の会(ME/CFSの会),2015年9月)
4. 澤田石先生作成の手引き書
・筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)、線維筋痛症(FM)、子宮頸がんワクチン関連神経免疫異常症候群(HANS)についての肢体不自由での身障意見書作成の手引き
(澤田石先生のnoteのページにリンクします。詳しい説明やファイルが掲載されています)
東京都の資料
・【重要】筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)に関する身体障害者手帳(肢体不自由)の障害認定について(東京都,2026年6月
)
身体障害者手帳の認定では、診断書・意見書の内容に基づき等級を判断していますが、都ではこれに加え、新型コロナ後遺症等によるME/CFS特有の症状をより適切に把握し、肢体不自由の障害認定の参考とするため、令和8年3月からFUNCAPを導入しています。
⇒ FUNCAP
(FUNCAPの日本語ページにリンクします)とは、労作後の消耗(PEM)がある患者の、機能能力を確認するための質問票形式の評価ツールです。
申請書類を書いて下さる医師をお探しの患者さまへ
鶴巻温泉病院
(神奈川県秦野市)の澤田石 順先生より、次のような助言を頂いています。
〇方法1
1. 主治医に【診断書を書いて下さる15条指定医】宛の診療情報提供書を作成して頂く。
2. 【診断書を書いて下さる15条指定医】が、事前に「1の診療情報提供書」と「澤田石先生作成の手引書
」を確認できるよう、病院宛に郵送していいかを相談する。
〇方法2
・平日15時30分~16時の間に、鶴巻温泉病院
に電話し、澤田石先生に取り次いでもらって相談する。
一度申請して却下された患者さまへ
重症であっても、症状を正しく理解されず、却下されるケースが少なくありません。
却下される背景・課題
・申請書類の様式がME/CFSの実態と必ずしも合っていない。
・記入内容が十分に確認されていないことがある。
・手帳の申請は医療行為ではなく法的な手続きであるため、法的な観点での記入内容・表現が重要になる場合がある。
再申請に向けて
却下された場合でも、再申請が可能です。却下通知書や審査請求※(不服申立)への回答内容をよく確認し、次のような視点から再申請を準備することで、交付につながる可能性があります。
・主治医に再度相談する
・別の専門医に意見を求める
・弁護士や行政書士など、行政手続・不服申立に詳しい専門家に相談しながら、主治医と連携する
※審査請求:却下されたり、症状よりも軽度な等級だった場合に、審査請求を行うことで、診断書・意見書のどの点が認められなかったのかなど、判断理由を確認する手がかりになる場合があります。
東京都の患者さまへ
令和8年2月以前に、ME/CFSを障害(肢体不自由)の原因として身体障害者手帳を申請し、例えば症状よりも軽度な等級と認定されたり、非該当とされた患者さまが、改めて認定を希望する場合には、診断書を添えて再申請することができます。
その際、必要に応じて診断書作成医師の協力のもとFUNCAP
調査を行い、その結果も参考にして等級認定の審査を行うことが東京都のホームページに掲載されています。ご確認ください。
(東京都,2026年6月)
経済的な支援
参考
きいのブログ|制度 -労災・手帳・減免
(申請の経験談など)
(更新日:2026-07-05)